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お酒をこよなく愛する現役のプロ・バーテンダーです。 素晴らしいお酒は沢山あれど、スコッチ・シングル・モルトの世界観は、歴史、製法、味わいに至るまで幅が広く、他の追随を許さぬ面白さがあると確信してます。 ティスティング・ノートは、あくまで私の主観で書いてますので、丸っきり信じるのはタブーです。「こういう風に感じる人も居るんだ」とか、「私は違う!」など議論したり、少しでも興味持って頂くことを目的にしています。
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2007年09月26日

【G】 GLENMORANGIE / グレンモーレンジ



ハイランド地区G

【G】 GLENMORANGIE / グレンモーレンジ

●ウェブ・サイト・・・・http://www.glenmorangie.com/ http://www.lvmh.com/
●所在地・・・・・・・・Tain, Ross-shire
●創立・・・・・・・・・1843年
●所有者・・・・・・・・Luis Vuitton Moet Hennessy S.A.
●発酵槽・・・・・・・・ステンレス×6基
●蒸留器・・・・・・・・初留×4基 再留×4基
●仕込み水・・・・・・・ターロギーの泉
●ブレンド銘柄

ハイランド・クイーン

*系列のブレンデッドで言えばジェームズ・マーティンやザ・ベイリー・ニコル・ジャーヴィーへのブレンドも考えられないことは無いでしょう。

2004年、「Luis Vuitton Moet Hennessy」からの買収はまだ記憶に新しい所。当時は傘下蒸留所やSMWSも含め、どうなるかと思ってましたが、現在のボトル・デザインのチェンジ(味わいは飲んでからですが・・)の他には今の所大きな変化も無いみたいです(多分)。

【ティスティング No.97】

グレンモーレンジ トラディショナル 57.2% 蒸留所詰め

【色】
ゴールド。(チャート0.3~0.4)

【香り】
ニュー・スピリッツ、注射液、バニラ、オレンジの皮、麦芽。若いウイスキーの香り。

【味、フィニッシュ】
濃厚な麦芽の甘み。酸のあるバニラ、ハーブ、シナモン、オレンジ、花、藁や草、微かなタンニン分。「ウワッ」と広がりを見せ、複雑な味わいがめまぐるしく交差。長く続くようなアフターだが以外に「フッ」と消える。

【総評】
香りと味わいに若干の差を感じる原酒。若々しい香りなのだが、飲むと炸裂する濃厚さは特筆。樽に一言ある、流石はグレンモーレンジだと言った所だろう。

グレンモーレンジはどれを選んでも一定の水準と言うか、シングル・モルト・ウイスキーとは何たるかを表現している蒸留所で、非常に信頼に厚い銘柄。

個性としては薄いと言わざるを得ないのかも知れないが、バランス感覚に非常に優れ、プレミア商品は別として、価格相応のパフォーマンスは期待して良いと思っている。

現在、丁度リニューアルされる時期なのでこれからの展望は目が離せない所だが、オフィシャル製品のラインナップは多種多彩で、現在多くのディスティラリーやボトラーでやっている「○○フィニッシュ」という概念は、グレンモーレンジの成功が後押ししたと言って過言では無いだろう。

残念ながら、ボトラー系の商品は通常はまず見かけない蒸留所。少し前にSMWSよりリリースがあったが、同系列の会社ゆえの例外中の例外だということになるでしょうね。

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Posted by ウイスキー at 02:17Comments(4)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月22日

【G】 GLEN MHOR / グレン・モール



ハイランド地区G

【G】 GLEN MHOR / グレン・モール

●ウェブ・サイト・・・・なし
●所在地・・・・・・・・Inverness, Inverness-shire
●創立・・・・・・・・・1892年
●閉鎖・・・・・・・・・1983年
●所有者・・・・・・・・Diageo Moet Hennessy (旧UDV社)
●発酵槽・・・・・・・・?×?基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基
●仕込み水・・・・・・・ネス湖の水
●ブレンド銘柄

マッキンレーズ

*1892年にマッキンレー社により創立された蒸留所なので、当然閉鎖以降もブレンドされていたと思うが、閉鎖より20年以上の月日が経った現在では、ブレンドはもう無いと見るしかないでしょう。

ちなみに、このマッキンレーズはアイル・オブ・ジュラと同じシェイプのボトルを使用している。過去、今回のグレン・モールも、このボトルのオフィシャルが存在したのだ!

最後のオーナーは1972年~83年のDCL。よって所有者は「Diageo Moet Hennessy」とした。

【ティスティング No.96】

グレン・モール 12年熟成 40% ゴードン・アンド・マックファイル詰め
Gordon and Macphail Original Label, 90's Rotation

【色】
琥珀色。(チャート0.7~)

【香り】
カラメル、バニラ、麹、少々漬物、ほのかだがある種のフルーツも感じる。少し硬いイメージ(ピート?)。

【味、フィニッシュ】
蜂蜜、バニラ、藁、薄っすらタンニン。スムースな飲み心地で、ジンジャーの辛味からバニラへ移行、やがて点で現れる苦味と共にフィニッシュ。余韻は熟成年数相応だと思う。

【総評】
12年熟成にしては良い出来。おおむねスイートなウイスキーで特筆するような特徴も強く出てはいないが、現在、1983年閉鎖蒸留所としては異例のショート・エイジと言えるかと思う。

しかし、上記のような酒質なので恐らく長熟向きだと思われる。よって、現在リリースされている物にはきっと素晴らしいものも存在しているのではないでしょうか?

レア・モルト・セレクションを筆頭に、前オーナー所有時期の60年代からDCL所有時期のものが、各ボトラーより多種多彩にリリースされています。

意外とリーズナブルなので今のうちに60年代をゲットしたい所ですが、人気薄な蒸留所なのでバック・バーの飾りになりそうなのは否めませんな~(笑)。

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Posted by ウイスキー at 01:43Comments(2)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月21日

【G】 GLEN LOCHY / グレン・ロッキー



ハイランド地区G

【G】 GLEN LOCHY / グレン・ロッキー

●ウェブ・サイト・・・・なし
●所在地・・・・・・・・Fort William, Inverness-shire
●創立・・・・・・・・・1898年
●閉鎖・・・・・・・・・1983年
●所有者・・・・・・・・Diageo Moet Hennessy (旧UDV社)
●発酵槽・・・・・・・・?×?基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基
●仕込み水・・・・・・・ネヴィス川
●ブレンド銘柄

不明

*シングル・モルトとしてのリリースがほとんど無いので、何らかにはブレンドされていると思うが今の所検討が付かない。所有者はレア・モルト・セレクションでのリリースがあるし、以下のような経歴があるので一応「Diageo Moet Hennessy」とした。

1898 by David McAndies
1901 蒸留開始(らしい)
省略
1938 Associated Scottish Distilleries (ASD)(他2社関連)により買収され・・
1953 Distillers Company Limited (DCL)によってASD自体が買収された。

少しややこしいが、1953年から1983年のDCL買収以降が一番軌道に乗った時期かと思われる。ASDの買収は、モルト・ウイスキー大全では1935年とされているが、海外の情報の多くは1938年となっているのでそちらを記載した(蒸留開始の年かも知れない)。

また、閉鎖後オーナーは取り壊しの申請をしたらしいが、歴史的建造物ということで許可が下りなかったので「West Coast Inns Ltd」と言うホテル・グループへ売却され、どういう経緯か分からないがその一部を解体することになったらしい。

【ティスティング No.95】

グレン・ロッキー 1974-199? 40% ゴードン・アンド・マックファイル詰め
Connoisseurs Choice (多分1993~5年位のボトリング)

【色】
琥珀色。(チャート0.7~0.8)

【香り】
バニラ、溶剤、リンゴ、ナッツ。オールド化した一体感のある香り。漬物香がほのかに漂う。

【味、フィニッシュ】
少しドライな当たりだが、青リンゴ的フルーティさとバニラのクリーミーさがバランスする。ほんの少しスパイスとピートがやって来るが、次の瞬間、ほとんど意識の外にあるタンニンとバニラでフィニッシュ。余韻はドライながら良い長さを保っていると思う。また、ラムネを飲んだ後の後感に似ている所がある。

【総評】
余韻が残らないなどと本には書いてあるが、どうしてどうして、良い長さの余韻と変化があるではないですか!!

グレン・ロッキーは出荷の少なさから、これと言う素晴らしい物には出会い難いとも言えるでしょうけど、これだけ個性が有り美味しければ、もっと評価されて良いんじゃないだろうか?

今回の物はおよそ20年弱の熟成で瓶内の期間の影響もあるかと思いますが、かなり面白い変化があり、かつ美味しく飲めるので、鼻や舌に自信がある人にはとても面白い1品でしょう。

現在ではショート・エイジは有り得ないので、基本20年以上の熟成になるかと思うが、私が思うに、今がこの蒸留所の買い時だと思います。見た所ほとんどが80年代初期、閉鎖前の20~30年熟成なので、ウイスキーとしての完成と蒸留所の個性が合致した時期だと思われます。

最近はレア・モルト・セレクションでも、ボトラーでも、ほとんど見かけ辛くなって来たので、これまたフェードアウトする運命の銘柄かも知れません。モルト・ジャンキーな皆さんは早めにゲットすることをお勧め致します。

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Posted by ウイスキー at 07:36Comments(0)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月20日

【G】 GLENGOYNE / グレンゴイン



ハイランド地区G

【G】 GLENGOYNE / グレンゴイン

●ウェブ・サイト・・・・http://www.glengoyne.com/
●所在地・・・・・・・・Dumgoyne, Stirlingshire
●創立・・・・・・・・・1833年
●所有者・・・・・・・・Ian Macleod Distillers Ltd
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×6基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×2基
●仕込み水・・・・・・・ダムゴイン丘から流れ出る小川
●ブレンド銘柄

カティサーク
ザ・フェイマス・グラウス
ラングス

*上記ブレンデッド・ウイスキーは全て前オーナーの「Robertson & Baxter (Edrington Group)」系の商品。イアン・マクロード社へ買収(2003年)された後はどうなってるのか分かりかねるが、ラング・ブラザーズ社所有(1876年~)の蒸留所であったし、グレンゴインありきなブレンデッド・ウイスキーなだけに、ラングスとの関係だけは断ち切られて欲しくないと思う。

【ティスティング No.94】

グレンゴイン 17年熟成 43% 蒸留所詰め
80's Rotation

【色】
琥珀色。(チャート0.7~)

【香り】
バニラ、蜂蜜、ワックス、青リンゴ、少し干草。強く無いが良好な良い香り。

【味、フィニッシュ】
麦芽の甘み、ナッツ、バニラ、主張少なくスパイスとタンニン。ソフトだが思ったよりもシャープさを感じる。アフターは熟成年数を考えたら短め。

【総評】
嫌味の無いスイートさで飲むウイスキー。「普通~に美味しい。」しかし、裏を返せば印象に残り辛いウイスキーとも言えそうだ。

こう言う起伏の少ないスタイルの物は誰も嫌う人はいないし、使勝手もあるとは思うのですが、余り話題にはならないウイスキーの1つで、私も「あっ、そんなんあったね~!」って言う位、どこかに置き忘れた銘柄なような気がします。

原因として1つ考えられるとしたら、その個性の無さだと思いますが、しかし個性の無さこそがグレンゴインなんですよね~!(笑)何ともはや、捉え所が無いっていうか、何て言うか、「ライト&スムース」だけでは無いとは思うんですが、表現し難いですね~。

しかし、現在はオフィシャルにて色々なアプローチをされた商品もチラホラ存在するので、「これは!!」っていうものも恐らくリリースされているでしょう。特にシェリー物関係はこういった酒質なのでダイレクトに影響していて面白いかも知れません。

ボトラー関係は無くはないですが、ほとんど見ることが少なく以外にレアだったりします。探してオフィシャルと比較するのも楽しいでしょうし、以外な一面を発見することもあるでしょうね。

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Posted by ウイスキー at 07:53Comments(3)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月19日

【G】 GLENGLASSAUGH / グレングラッサ



ハイランド地区G

【G】 GLENGLASSAUGH / グレングラッサ

●ウェブ・サイト・・・・なし http://www.edringtongroup.com/ http://www.thefamousgrouse.com/
●所在地・・・・・・・・Portsoy, Banffshire
●創立・・・・・・・・・1875年
●所有者・・・・・・・・Highland Distillers Co plc(The Edrington Group)
●発酵槽・・・・・・・・ステンレス×?基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基
●仕込み水・・・・・・・グラッサ川の泉
●ブレンド銘柄

チーフテインズ・チョイス
カティサーク
ザ・フェイマス・グラウス
シンジケート 58/6

*カティサークとザ・フェイマス・グラウスは系列ブランド。チーフテインズ・チョイスは、ブレンデッド、シングル・モルト、共に最近は見かけない銘柄だ。

古くからハイランド・ディスティラーズ社所有の蒸留所だが、同社所有の蒸留所では唯一稼動していない蒸留所(1986年より休止)。再開の見込みは無いとのことだが、最近はオフィシャル製品を見かけるようになった。

Highland Distillers Co plc(The Edrington Group)

◆Malt◆

Glenrothes
Glenturret
Highland Park
The Macallan
Tamdhu
Glenglassaugh(Closed)

◆Grain◆
North British (joint venture with Diageo)

【ティスティング No.93】

グレングラッサ 12年熟成 43% 蒸留所詰め
8~90's Rotation

【色】
琥珀色。(チャート0.7~0.8)

【香り】
バニラ、紙、青草、藁、樹液、インスタント・コーヒー。ケミカル感はあるが、香ばしさもあるし面白い。

【味、フィニッシュ】
麦芽の甘さとクリーミーな舌触り。苦味の少ないオークが続き、バニラと弱くインスタント・コーヒーのようなカラメルを感じる。余韻は熟成年数相応の長さ。

【総評】
本に書いてある程人工的とも思えないが、香りと若干カラメルのニュアンスが残る酒質は、ある意味人口的と言えるかも?(笑)しかし、これ以上酷いものも結構あるのでグレングラッサが特別って訳では無い。また、本来の「人工的」というニュアンスは、今回のボトルより80年代ヴィンテージのG&Mのものがより強く感じると思う。

他には無い個性っていうのは良いも悪いもあるとは思うが、グレングラッサの場合、どちらかと言うと「負」の方だと思われる。しかし、時折この「負」といのも、ウイスキーのアクセントや厚みとなり、他には真似の出来ない唯一無二の個性へ変化することも忘れてはならないと思う。

S・M・W・Sの21.20などは正にその典型で、濃いシェリーとグレングラッサの個性が合致し、素晴らしいウイスキーへ昇華している。機会があれば是非お勧めしたい所だ。

現在のリリースは、最古のヴィンテージ(1960)と言われているオフィシャルの44年物を筆頭に、数は少ないものの数点のオフィシャルが市場に残っている。ボトラー関係は他種多様にあると思うが、既にラスト・ヴィンテージが出回っているので、意外と現存する樽が少なく、市場から消えるのも速いのかも知れません。

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Posted by ウイスキー at 02:03Comments(3)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月18日

【G】 GLEN GARIOCH / グレン・ギリー



ハイランド地区G

【G】 GLEN GARIOCH / グレン・ギリー

●ウェブ・サイト・・・・http://www.glengarioch.co.uk/ http://www.morrisonbowmore.co.uk/
●所在地・・・・・・・・Old Meldrum, Aberdeenshire
●創立・・・・・・・・・1785年
●所有者・・・・・・・・Morrison Bowmore Distillers Ltd (Suntory)
●発酵槽・・・・・・・・ステンレス×8基
●蒸留器・・・・・・・・初留×2基 再留×2基
●仕込み水・・・・・・・パーコック・ヒルの泉
●ブレンド銘柄

ロブ・ロイ
アイラ・レジェンド

*上記ブレンデッドとの歴史的背景は無いので、1970年、モリソン・ボウモア・ディスティラーズ社の買収後からだと考えられる。

それ以前となると、ヴァット69をリリースしている「ウイリアム・サンダーソン&サンズ社」が1884年から1937年まで所有していたらしいので、当然ヴァット69に長くブレンドされていた筈だ。

次に、「Scottish Malt Distillers Ltd. 」俗称SMDが1943年~1968年の閉鎖まで所有しており、その間のブレンドは明らかになっていない。

【ティスティング No.92】

グレン・ギリー 13年熟成 1975-1989 46% ケイデンヘッド詰め
Black Dumpy

【色】
ゴールド。(チャート0.4~0.5)

【香り】
バニラ、蜂蜜、パパイヤ、ピート、干草、少しアニスやミント。

【味、フィニッシュ】
ややドライ。酸のあるバニラの強い甘み、ピート、ある種の花、極僅かに藁も感じる。酸とバニラがバランスし、ピートと意識出来るものが覆って行く。アフターは長く、ピートと極々僅かにタンニンと酸。

【総評】
ショート・エイジながら、恐らくほとんどの皆さんが思っているグレン・ギリーとは一線画す味わいだと思われる。

バランスの良いピートの乗りは秀逸で、1994年のサントリー買収以前のグレン・ギリーとは如何なる物かと言うことが良く分かる1本。また、ロング・エイジで無いことが、この個性をより感じる要因になっているのであろう。

実はこのボトル、今回のテイスティングの為に初めて開栓した物で、私も初めて飲んだのですが、いや~!これだけ美味いとは夢にも思わなかった(笑)。珍しいボトルではありますが、ショート・エイジだったので全く期待して無くて、こんな良い物を封印してたなんて、お客さんに謝らなくてはならないかも!?(笑)是非近場の方は飲みに来て下さいませ!!

ま、それはさておき、現在のグレン・ギリーは、オフィシャル、ボトラー、共に多種多様。SMD時代から現代のものまでがリリースされているので、時代を感じながらの試飲っていうのも一興だと思う。

ちなみに、この蒸留所の日本語での読みは時代や各書籍によって違いが多く、「グレン・ガリオック、グレン・ゲリー、グレン・ガリー」などと表記されているものも多い。・・・私はグレン・ガリー派でした(笑)

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Posted by ウイスキー at 00:55Comments(2)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月16日

【G】 GLENESK / グレネスク



ハイランド地区G

【G】 GLENESK / グレネスク

●ウェブ・サイト・・・・なし
●所在地・・・・・・・・Hillside, Montrose, Angas
●創立・・・・・・・・・1897年
●閉鎖・・・・・・・・・1985年
●所有者・・・・・・・・Diageo Moet Hennessy (旧UDV社)
●発酵槽・・・・・・・・?×?基
●蒸留器・・・・・・・・初留×2基 再留×2基
●仕込み水・・・・・・・ノースエスク川
●ブレンド銘柄

ヴァット69

*ブレンデッド・ウイスキーのヴァット69の誕生は1883年のことらしいので、グレネスクとの関係は1937年のウイリアム・サンダーソン&サンズ社とDCLとの合併後と見るしか今の所手掛かりが無い。

モルトウイスキー大全には現在ポールズ・モルト商会がオーナーとなっているが、蒸留所として考えるとUD社にて閉鎖されているし、レア・モルト・セレクション(ヒル・サイド名義)でのリリースもあるので、ここでは流れを汲む「Diageo Moet Hennessy」とした。ちなみにモルトスター(麦芽製造業者)の「Pauls Malt Ltd / Glenesk Maltings」では、ドラム式の製造方法を取り入れているとのこと。

1985年に閉鎖となっているが、実際は1985年にモスボール(休止状態)となり、1992年に免許が取り消されたのが真相みたいだ。

【ティスティング No.91】

グレネスク 1982-1994 40% ゴードン・アンド・マックファイル詰め
Connoisseurs Choice

【色】
ゴールドから琥珀。(チャート0.6~0.7)

【香り】
バニラ、香ばしい麦芽、少しプラムとワックス。ヒネた雰囲気は無い。

【味、フィニッシュ】
ソフトなタッチ。麦芽のクリーミーで強い甘みから藁やスパイスを感じ、柔らかすぎるタンニンとバニラがバランスして行く。アフターは長く、穏やかな波が引くように「スー」っと消えて行く感じ。

【総評】
穏やかな部類だが、これは中々良いモルト・ウイスキーだと思う。12年程度の熟成とは思えぬしっかりとした甘さがあり、藁、スパイスのバランスがとても良い。また、この一体感はボトリングより13年という月日も大きく作用していると考えられる。

グレネスクで触れなければならないのは呼称の変化だと思うが、近年リリースされているものは今回のグレネスクとヒル・サイド名義のみ。この事態は、1980年という割と最近(でも無いが)にグレネスクに改名されたことに起因しており、70年代の物にはヒル・サイド、80年以降はグレネスクと、一部の業者が使い分けているのではないかと思われる。

しかし、閉鎖して22年、人気薄&マイナー蒸留所な為か現在ボトラーでもほとんど見かけない銘柄なので、意外と絶滅寸前なのかも知れない。レア・モルト・セレクションも終売決定しているし、このままフェード・アウトってこともあるかもですよ(フフフ・・・笑)。

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Posted by ウイスキー at 01:00Comments(2)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月15日

【G】 GLENDRONACH / グレンドロナック



ハイランド地区G

【G】 GLENDRONACH / グレンドロナック

●ウェブ・サイト・・・・http://www.theglendronach.com/
●所在地・・・・・・・・Forgue, Aberdeenshire
●創立・・・・・・・・・1826年
●所有者・・・・・・・・Allied Distillers Ltd.(Pernod Ricard S.A.)
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×8基
●蒸留器・・・・・・・・初留×2基 再留×2基
●仕込み水・・・・・・・蒸留所東の泉と敷地内の井戸水
●ブレンド銘柄

バランタイン
ティーチャーズ

*1960年、ティーチャーズ社によって買収された蒸留所ゆえ当然ティーチャーズとは縁が深いし、現在もメイン・モルトの1つである。バランタインに関してはこれと言った歴史背景も無さそうなので、同系列と言う事からの原酒の確保や使いやすさが要因ではないかと思われます。

【ティスティング No.90】

グレンドロナック・オリジナル 12年熟成 43% 蒸留所詰め
90's Rotation

【色】
透明感のある琥珀色。(チャート0.7~0.8)

【香り】
少しアルコールの刺激があり、バニラ、ボンド、麦芽、ローストしたナッツ類。薄っすらと漬物香。

【味、フィニッシュ】
最初はドライな口当たり。ジンジャーとビスケット。スパイスとクリーミーさ、そして香ばしいナッツ類。アフターは長く、バニラと柔らかいタンニンからヒリヒリとしたジンジャーへたどり着く。

【総評】
少し飲み進めると最初のドライさが無くなり良好な麦芽の甘さがトップから感じるが、ほんの僅か、添加したカラメルのニュアンスを感じ始める。私的にはマイナス・ポイントだが、とりあえずコテコテでは無いので、これ位なら許容範囲といった所かな。

今回のグレンドロナック旧オリジナルは、大全によるとプレーン・オーク樽(再々使用の樽)とのことだが、色合いはまるでリフィル・シェリーの20年熟成以上の色合い。当然カラメル色素添加は間違い無いだろう。

しかし、少し野暮ったい香りがするものの、味わいはほぼナチュラルな雰囲気で嫌な味は余り出ていないので、オールド・ボトル入門編として飲むのには適しているかも知れません。

現行のオリジナルは飲んで無いので比較しようが無いが、一時期前のシェリー物の類は、オフィシャルながら割りと使勝手の良い、味わいにしても優れた表現をしていたと思う。

また、ボトラー関係は多種多様にリリースされているので、比較するにも持ってこいの蒸留所と言えるでしょうね。

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Posted by ウイスキー at 02:52Comments(4)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月14日

【G】 GLENCADAM / グレンカダム



ハイランド地区G

【G】 GLENCADAM / グレンカダム

●ウェブ・サイト・・・・http://www.angusdundee.co.uk/ http://www.glencadam.com/
●所在地・・・・・・・・Brechin, Angus
●創立・・・・・・・・・1825年
●所有者・・・・・・・・Angus Dundee plc
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×?基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基(4×4との情報もある)
●仕込み水・・・・・・・リー湖
●ブレンド銘柄

バランタイン
スチュワーツ・クリーム・オブ・ザ・バーレー

*上記のブレンデッド・ウイスキーは、いずれも前オーナーのアライド・ディスティラーズ系なので現在ブレンドされているかは不明。

グレンカダムはバランタイン17年の魔法の7柱の1つであるし、スチュワーツにしてもメインの原酒なので、アンガス・ダンディー社の買収(2003年)以降の動向は、非常に気になる事柄と言えるかも知れない。

現在ブレンドされている可能性の高い銘柄はトミントゥール蒸留所の項で書いているので、そちらの方をご参照下さい。

【ティスティング No.89】

グレンカダム 1974-19?? 40% ゴードン・アンド・マックファイル詰め
Connoisseurs Choice (多分1993~5年位のボトリング)

【色】
ゴールドから琥珀。(チャート0.6~0.7)

【香り】
バニラや麦芽の甘い香りとハーブ。香ばしさがありヒネが少ない。少し溶剤、カラメル、バナナ?も感じる。

【味、フィニッシュ】
レーズン、バニラ・クリーム、ビスケット。麦の香ばしさがあり、少々の酸とタンニンがバランスし喉通りが良い。頃合の良い余韻の長さで、スパイスとクリーム・レーズンでフィニッシュ。

【総評】
決して主張の強いウイスキーでは無いが、グレンカダムではよく言われるクリーミーさが良く出ているのでとても印象が良い。

牛乳を練りこんだビスケットやクッキーの香ばしさは心地良く、レーズンの演出はやられたって感じ(笑)。まるで、そういったお菓子を食べたような後感はチャーミングさすら感じる。

現在はアンガス・ダンディー社より待望のオフィシャル・ボトルがリリースされ気軽に購入出来るようになったが、以前はボトラーでしか見ることの出来なかった銘柄の1つ。そのせいか、現在でもボトラー関係のリリースが多く、多種多様なスタイルを楽しむことが出来る蒸留所と言えるでしょう。

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2007年09月13日

【G】 GLEN ALBYN / グレン・アルビン



ハイランド地区G

【G】 GLEN ALBYN / グレン・アルビン

●ウェブ・サイト・・・・なし
●所在地・・・・・・・・Inverness, Inverness-shire
●創立・・・・・・・・・1846年
●閉鎖・・・・・・・・・1983年
●所有者・・・・・・・・Diageo Moet Hennessy (旧UDV社)
●発酵槽・・・・・・・・?×?基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基
●仕込み水・・・・・・・ネス湖
●ブレンド銘柄

マッキンレーズ

*ブレンデッドについては、チャールズ・マッキンレー社の2代目ジェームズにより1920年に買収されたことから導き出した答えだが、現在は親会社の違いや原酒確保の困難など考えれば、ブレンドされている可能性すら無いと言える。

ちなみに操業当時のオーナーは「Distillers Company Limited」俗に言うDCLで、現在まで、吸収、合併、提携、社名変更などを続けている、言わば「Diageo Moet Hennessy」の前身と言える会社です。

【ティスティング No.88】

グレン・アルビン 20年熟成 1969-1989 55% シグナトリー詰め
Cask No.483~484, Bottle No.436 of 600

【色】
曇りのある琥珀色。(チャート0.7~0.8)

【香り】
バニラ、樹液や溶剤、プラム。削りたてのカンナ屑の様な「木」そのものの香りを感じる。

【味、フィニッシュ】
割とドライな始まりで、薬品(ピート)とバニラ。フルーツへ移行する刹那、しっかりめのタンニンが現れ切れ上がる感じ。熟成年数のイメージよりは短い余韻に、再びプラムのようなフルーティさと苦味がバランスする。

【総評】
詰められた本数と色から想像するとリフィルのシェリー系を使用した、ホグスヘッド×2からだと思うが、このボトルは蒸留所の個性と上手くバランスした味わいとなり、ゴージャスでは無いが、ドライな中にも複雑さを併せ持った逸品となっている。

無論、大昔にボトリングされたボトルなので、今となってはボトルごとの固体差さえ出ている様な気がするが、とりあえずウチのボトルは飲むに値する位には保っていました。

おおむねケミカル感のある雰囲気で、ピートが意識出来るスタイルは、ここ10年以内にリリースされた多くのグレン・アルビンの姿では無く、大手DCLに吸収(1972年)される前だからこその味わいではないかと思われる。

現在のリリースは、オーナー詰めのレア・モルト・セレクションを筆頭に、各ボトラーより多種多様なスタイルでリリースされているが、マイナー蒸留所な為か価格が安定していないので、今なら安価な物も発掘出来るでしょう。

ちなみに、私だけかも知れませんが、この時代のシグナトリーの物はコルクが緩くて成仏するのが早いので、オークションなどで購入される場合は注意が必要です。特に度数が40度台で液面低下してたら危険信号!!出来るだけ樽出しの物をお勧め致します。

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2007年09月12日

【F】 FETTERCAIRN / フェッターケアン



ハイランド地区F

【F】 FETTERCAIRN / フェッターケアン

●ウェブ・サイト・・・・なし http://www.whyteandmackay.co.uk/
●所在地・・・・・・・・Laurencekirk, Kincardineshire
●創立・・・・・・・・・1824年
●所有者・・・・・・・・Kyndal Spirits Ltd
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×8基
●蒸留器・・・・・・・・初留×2基 再留×2基
●仕込み水・・・・・・・ケアンゴルム山の湧き水
●ブレンド銘柄

ネザーミル
ホワイト&マッカイ

*フェッターケアン蒸留所の元々の名前であるネザーミルは、現在生産されているかは分からないが上記ブレンデッドとシングル・モルトが存在するらしい。共にフェッターケアンの原酒を使用していて30年という長熟物もあるとのことだが、生産量は年産たった60本という貴重品。現在国内では見かけない銘柄だ。

これまでのテイスティング・ノートにはホワイト&マッカイ系銘柄を「JBB Greater Europe Plc」として来たが、今回より「Kyndal Spirits Ltd」と改めた。調べた所2003年よりこの社名になっているのは間違い無さそうです。

しかし、実際「Whyte and Mackay Ltd」で表示されていたり、「JBB Greater Europe Plc」でも十分通じるので、余り考える必要は無いかも?

【ティスティング No.87】

オールド・フェッターケアン 10年熟成 43% 蒸留所詰め
90's Rotation

【色】
ゴールド。(チャート0.5~0.6)

【香り】
バニラ、ナッツ、蜂蜜、干し椎茸。オールド化した香り。

【味、フィニッシュ】
ドライな口当たりだが麦芽の甘さがしっかりしていて藁は少なく樽を意識出来る。フィニッシュに表れる蜜の甘さとタンニンのバランスが良い。アフターは短いが、想像していた程短くも無い。

【総評】
残念ながらヒネた香りが出ているので少し鼻が慣れた所で探りを入れてみたが、おおむね予想通りの味わいだった。

今回のボトルは10年以上前のボトリングなので多少期待感はあったのだが、いかんせんショート・エイジなので理想通りとまでは行かず、まだまだドライな口当たりも残しつつ、少しだけ一体感が出た変化のみ。恐らくカラメルのヒネ香だろうが、香りは間違っても良いとは言えない仕上がりだった。

「ん~・・、これ以上はもう望めそうもないので、そろそろ成仏させようか?」そんな思いが頭を過ぎる。

現在のフェッターケアンは12年をメインに、15年やヴィンテージ物もリリースしており、以前よりはラインナップが豊富になって楽しみも増えたように思われるが、ボトラー関係は極端に少ないので、比較するには少し心もとない感じだ。

海外の有名なショップでもライナップが少ないので、シングル・モルトとしてのリリースは少ない方だと言えるでしょうね。

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2007年09月11日

【E】 EDRADOUR / エドラダワー



ハイランド地区E

【E】 EDRADOUR / エドラダワー

●ウェブ・サイト・・・・http://www.edradour.co.uk/
●所在地・・・・・・・・Pitlochry, Perthshire
●創立・・・・・・・・・1835年
●所有者・・・・・・・・Signatory
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×2基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基
●仕込み水・・・・・・・ベン・ヴラッキーの湧き水
●ブレンド銘柄

クラン・キャンベル
ハウス・オブ・ローズ
キングス・ランサム

*ブレンドされているのかは微妙だがクラン・キャンベルだけは現在も国内流通している。

こちらのブログを見ている人はほとんどご存知だろうが、クラン・キャンベルを除いた上記2種のオールド物は、名ブレンダー・ホワイトリー渾身のブレンデッド・ウイスキーな為か、スコットランド最小蒸留所のエドラダワーの良かった時代だからなのか、非常に人気が高く、特にキングス・ランサムは漫画レモンハートなどで、マスターも飲んだことが無い幻のウイスキーとして紹介があり、その妄信的とも言える評価はいまだ衰えていないようだ。

2002年、インデペンデント・ボトラーのシグナトリーより買収され、一時期のガッカリするような味わいからは徐々に良い方向へは向かっていると思われるので、上記ブレンデッドの復活(希望)を含め、今後の動向は目が離せないと言えよう。

【ティスティング No.86】

エドラダワー 10年熟成 43% 蒸留所詰め
For Japan(ペルノ・リカール・ジャパン), 90's Rotation

*恐らくこのボトルの最終形だと思う。

【色】
黄褐色。(チャート1.3~1.4)

【香り】
カラメル、ワックス、ゴム。濃いデメララ・ラムを希釈したようなニュアンス。

【味、フィニッシュ】
クリーミーさの次にカラメルの甘さ。麦芽の美味しさもあるが、取って付けたようなシェリーのニュアンスがスポイルする。アフターも長いがここでもシェリーと麦芽が交差する。タンニンは完全に裏方さんって感じだ。

【総評】
このボトルの後に続くダンピー・ボトルよりは幾分マシだが、本当に美味しいエドラダワーとはかけ離れた味わい。一体感の無い取って付けたようなシェリーのニュアンスには閉口する。

恐らくは90年代初頭位までが、いわゆる蜂蜜&クリーミーなエドラダワーの黄金期でしょう。また、確かにその頃に飲んだエドラダワーの印象は忘れ得ぬ記憶になっているので相当美味しかったんだと思います。

ここ数年、こういった分かりやすい強い味わいが多くなっている傾向があるかと思いますが、樽から長年月かけて溶け込んだ物との違いはアリアリとしており、本当の、いや本来のウイスキーの形とは全く別物感すら覚えます。

ま、分かりやすさから言えばシングル・モルトの入り口的にとらえ、飲み方も自由に選択して頂くことも出来るので、アイテムとしてはアリだし、私からわざわざ「それは違う!」などと言うつもりは有りませんが、ナチュラルなウイスキーへの示唆はウイスキー・ラヴァーへだけで無く、一般の方へも伝えることをプロなら考えて欲しいとは思う。

ちなみに、このボトルの裏ラベルには真っ正直に「着色料(カラメル)」と書いてあるので少し笑える(笑)。

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2007年09月09日

【D】 DEANSTON / ディーンストン



ハイランド地区D

【D】 DEANSTON / ディーンストン

●ウェブ・サイト・・・・http://www.burnstewartdistillers.com/
●所在地・・・・・・・・Near Doune, Perthshire
●創立・・・・・・・・・1965年
●所有者・・・・・・・・Burn Stewart Distillers plc
●発酵槽・・・・・・・・ステンレス×8基
●蒸留器・・・・・・・・初留×2基 再留×2基
●仕込み水・・・・・・・ティス川
●ブレンド銘柄

バークレイ
ブラック・プリンス
バーバリー
ジ・エグゼック
ザ・マッカンガス
オールド・ロイヤル
ロイヤル・アスコット

*ザ・マッカンガス以外は同系列のブレンデッド・ウイスキー。上記には入れて無いが、バーン・スチュワートのサイトを開くと、「Scottish Leader」なるブレンデッドを現在大きくアピールしている。また、同銘柄にはハッキリとディーンストンとクレジットされているのでブレンドされていることは間違い無い。

オーナーのバーン・スチュワート社は1990年代初めより、ディーンストン蒸留所、トバモリー蒸留所、2003年にはブナハーブン蒸留所の買収に成功しているとても力のある会社。上記以外にも系列会社のブレンデッド・ウイスキーが存在するので、実際はもっと多い銘柄にブレンドされていると見ても良いのかも知れない。

あと、珍しくも解せないボトルとして、他社(インバーゴードン・ディスティラーズ社)の製品だが「フィンドレーター・マーロッジ(シングルorヴァッテッド)」は、ディーンストンがメインに採用されているらしい。

【ティスティング No.85】

ディーンストン 25年熟成 40% 蒸留所詰め

*最近まで使用されていたキュートな旧ボトル。

【色】
ゴールドから琥珀。(チャート0.6~0.7)

【香り】
バニラ、蜂蜜、レザー、ワックス、グレープ・フルーツの皮。優しく香る程度で少々藁っぽさも感じるが、気持ちの良い香り。

【味、フィニッシュ】
バニラの甘さとタンニンのバランス。ナツメグ、ハーブ、藁と来て、再びバニラ。25年熟成とは思えない軽さとスムースさ。余韻はボチボチ長く、最初に感じたタンニンは何処へ行ったのかバニラの余韻だけが残る。

【総評】
若いディーンストンの原酒よりは幾分マシだが、とても軽く、熟成年数以下に感じるモルト・ウイスキー。この分だと40年とか50年経たないとブチ切れた美味さにはならないような気がする。

とは言え、こういうモルト・ウイスキーはブレンデッド・ウイスキーに慣れた人には案外ウケが良かったり、昨日今日ウイスキーに触れるような方や、安価な国産ウイスキーのイメージでウイスキー嫌いになった人へはお勧めしやすかったりするので、バーのアイテムとしては重宝するタイプではある。

ま、こういった印象しか残らないシングル・モルトだが、相当量がブレンドされているらしくボトラーではほとんど見かけない銘柄。ゆえに、「これは!!」と、いう原酒にもほとんど出会う切欠が無いように思える。探せば有るとは思うが、通常のボトルがこんな感じだと中々触手が動かないのも事実だと言えよう。

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2007年09月06日

【D】 DALWHINNIE / ダルウィニー



ハイランド地区D

【D】 DALWHINNIE / ダルウィニー

●ウェブ・サイト・・・・http://www.malts.com/ http://www.singlemalt.jp/
●所在地・・・・・・・・Dalwhinnie, Inverness-shire
●創立・・・・・・・・・1897年
●所有者・・・・・・・・Diageo Moet Hennessy (旧UDV社)
●発酵槽・・・・・・・・カラ松×4基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基
●仕込み水・・・・・・・アルタナスルイー川
●ブレンド銘柄

ブラック&ホワイト
ロイヤル・ハウスホールド

*ダルウィニー蒸留所と上記2つのブキャナン系ブレンデッドとの関係が濃密になったのは、初代ジェームズ・ブキャナンの死後、同蒸留所を手中に収めた以降かと思われる。

2つのブレンデッド共にメイン・モルト筆頭に挙げられているので、恐らく未来永劫とこの関係は続いて行くのだろう。

【ティスティング No.84】

102.2(ダルウィニー) 18年熟成 1975-1993 57.3% S・M・W・S詰め

【色】
ゴールド。(チャート0.5~0.6)

【香り】
バニラ、ワックス、蜂蜜、パパイヤ、蜜柑。クリーミーさと蜜の香りは、まるで幸せを運んで来たように気持ち良い。

【味、フィニッシュ】
蜂蜜とバニラがとても濃厚!!酸を伴なった滑らかな飲み心地。気持ちの良いタンニンがやって来たと思った瞬間、クリーミーな後感と甘さが長く続いて行く。

【総評】
美味過ぎる!以上!!・・・と、言いたい位このダルウィニーは完成してます(笑)。

18年熟成なのでビッグなモルトではありませんが、本当に美味しいシングル・モルトの典型的味わい。しっかりとした蜜の甘さとオークのバランスがピカイチ!!パーフェクト!!もう、これ以上何を求めるんですかっ!?(笑)

通常のダルウィニーはクラシック・モルト・シリーズ、又はディスティラーズ・エディションとして「クラガンモア(スペイサイド)、オーバン(ウエスト・ハイランド)、グレンキンチー(ローランド)、ラガヴーリン(アイラ)、タリスカー(スカイ島)」などと並び販売されており、途出する個性は無いにしろ、ハニーっぽい甘さを伴なった普段使いの良いウイスキーだと思う。

トップ・ブランドであるブキャナン系へブレンドされている為か、ほとんどボトラーでは見かけないが、探す価値は十分ある銘柄(今回のを飲んだら絶対そう思います)。

ゴージャスでは無いが、これがシングル・モルトの美味しさだ!!近場の方は是非、絶対、一度はご堪能あれ!!

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2007年09月05日

【D】 DALMORE / ダルモア



ハイランド地区D

【D】 DALMORE / ダルモア

●ウェブ・サイト・・・・http://www.thedalmore.com/
●所在地・・・・・・・・Alness, Ross-shire
●創立・・・・・・・・・1839年
●所有者・・・・・・・・JBB Greater Europe Plc
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×6基
●蒸留器・・・・・・・・初留×4基 再留×4基
●仕込み水・・・・・・・アルネス川
●ブレンド銘柄

オールド・マル
シンジケート 58/6
トゥエルヴ・ポインター
ホワイト&マッカイ など

*全て同系列のブレンデッド・ウイスキー。他社のブレンデッドには入って無いのか公表を許して無いのだろう。大全に記載があるキンダル・インターナショナル社についてはタムナヴーリンの項に書いたのでそちらを参照。追加事項としては「Kyndal Spirits Ltd」という社名を使用していることが分かった。

【ティスティング No.83】

ダルモア シガー・モルト 43% 蒸留所詰め
90's Rotation

【色】
黄褐色。(チャート1.3~1.4)

【香り】
黒蜜、レーズン、まるでスパニッシュ・ブランデー(ペドロ・ヒメネス系)の様相。奥に焼けたゴム系の香り。

【味、フィニッシュ】
麦芽の味わいとシェリー・ブランデー。タンニンの渋さとは違う焼け焦げたような感じとレーズンが膨らむ。アフターは取って付けた様な甘みがいつまでも残る。

【総評】
ダルモアは美味い物も多いのですが、このシガー・モルトは後付した様な味わいに安定感や充足感は全く無く、私はある種の違和感や気持ち悪さを覚える。熟成年数は元々表示は無いが、価格帯からしてこの色はあり得ないので恐らくカラメル色素(E150)を結構使っているのだろう。

おおよそストレートには向かないお酒だと思うが、これ位ハッキリしていればオン・ザ・ロック、ハイ・ボール、ラスティネイルなどのカクテルにはマッチすることでしょう。

しかし、シガーをうたってはいるが、キューバやドミニカ産の高級シガーにはハッキリ言って合わないと思う。思うに、ナチュラルな物にはナチュラルなものしか合わないものだ!!

シガー次第ではあるが、合わせるのであれば20年程度の熟成を経たファースト・フィル物、もしくはアイラ産のスモーキーでリッチな物の方がベスト・マッチすると思う。

このシガー・モルトで無理に合わせようとすると折角のシガーが台無しなので、充実した一日を締め括りたい御仁はプロのアドバイスを聞くのがベストだと思います。

「どうしても・・、絶対にこれで!!」って言うのなら、オン・ザ・ロックで軽めのシガーかシガリロ、もしくはフレーバード・シガーを合わせること位しか思いつきませんが、私がお勧めすることは決して無いでしょう(笑)。

ちなみに現在のダルモア・シガー・モルトは、40%のタイプと43%のタイプが流通しているので、購入の際は良く見て買われることをおすすめ致します。

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Posted by ウイスキー at 01:39Comments(4)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月04日

【C】 CLYNELISH / クライヌリッシュ



ハイランド地区C

【C】 CLYNELISH / クライヌリッシュ

●ウェブ・サイト・・・・なし http://www.diageo.com/ http://highlandescape.com/
●所在地・・・・・・・・Brora, Sutherland
●創立1・・・・・・・・1819年(現ブローラ蒸留所)
●創立2・・・・・・・・1967年(現在の蒸留所)
●所有者・・・・・・・・Diageo Moet Hennessy (旧UDV社)
●発酵槽・・・・・・・・カラ松×6基
●蒸留器・・・・・・・・初留×3基 再留×3基
●仕込み水・・・・・・・クラインミルトン川
●ブレンド銘柄

ブラック&ホワイト
ジョニー・ウォーカー など

*蒸留所の呼び名についてはブローラの章に書きましたので省略。ブレンデッドについては99%が使用されているということから、上記2銘柄を始めとするディアジオ系ブレンデッド・ウイスキーには相当量が使用されているはず。

ブレンダーの信用の高さからも、シングル・モルトの実力、人気も頷けるといった所か・・。

【ティスティング No.82】

クライヌリッシュ 30年熟成 1972蒸留 46% マレイ・マクデヴィッド詰め
Mission First, Bottle No. 254 of 600

【色】
白ワイン~薄いゴールド。(チャート~0.2)

【香り】
レモンの皮、プラム、バイオレット、麦藁、蜂蜜、バニラ。繊細かつ上品な香り。

【味、フィニッシュ】
まるでリキュールの様なモルトの甘み、フローラルで淡くシナモン、色々な味わいに統一感がある。アフターは熟成年数から考えると若干短め、しかし、口の中に美味しさが染み込むように消えて行くのは気持ち良い。タンニンは無論あるが、他の味わいが素晴らしいので忘れてしまう。

【総評】
文句無しに美味い1本。しいて言うなら「カスク物だったら~・・。」って言う思いはある。

ミッション・シリーズはマレイ・マクデヴィッドの最高峰と言われるだけあって間違いが無いのだが、カスク物に慣れていると若干のヌルさを感じてしまうのが残念な所。

しかし、現行ブルイックラディもそうだが、ジム・マッキュワン氏のプロデュースする物はテクニック以前のフィーリングといった部分でバランスが良く、ちょっと前にリリースされたポート・シャーロット(PC5)などは、5年物とは思えない様なバランス感覚に驚いたりもしました。

最近のミッション・シリーズはフィニッシュ物が増えて興味が無くなったが、ある意味シングル・モルト・ウイスキーの崇高な旨みや面白みを表現したシリーズであろうと考えている。

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Posted by ウイスキー at 05:17Comments(4)TrackBack(0)ハイランド

2007年09月01日

【JP】 KARUIZAWA / 軽井沢



リクエストNo.17

【JP】 KARUIZAWA / 軽井沢

●ウェブ・サイト・・・・http://www.kirin.co.jp/ http://www.mercian.co.jp/
●所在地・・・・・・・・長野県北佐久群御代田町大字馬瀬口
●創立・・・・・・・・・1955年(操業1956年)
●所有者・・・・・・・・Kirin Holdings Company (Mercian Corporetion)
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×5基
●蒸留器・・・・・・・・初留×2基 再留×2基
●仕込み水・・・・・・・浅間山伏流水
●ブレンド銘柄

蔦蔵
軽井沢マスターズ・ブレンド
オーシャン・シップボトル など

*2007年7月からキリンビール社とメルシャン社の事業提携により、ウイスキー関係はキリンビール社より販売、逆にワイン関係はメルシャン社からの販売となっている。

会社の図式を見てみるとキリン・ホールディングスという大きい会社の1部門になっているようで、今後はキリンビール社と同列にて国内酒類事業にあたることになっているらしい。

つまり、上記のブレンデッド・ウイスキーも一部は残ると思うが風前の灯火と言えなくも無く、すでにマスターズ・ブレンドなどは出荷分のみで終売になることが決定している。

【ティスティング No.81】

軽井沢 15年熟成 1987-2003 60.2% 蒸留所詰め
Vintage Single Cask Whisky, Cask No.2114

【色】
透明感のある黄褐色。(チャート1.4~)

【香り】
トップのカラメルっぽさを支えるクリーミーなバニラが、クリーム・ブリュレを連想させる。続いてシナモンやレーズン。度数からして「ツン」とした刺激もあるが、この手のウイスキーにしては香り立ちが少し弱い。

【味、フィニッシュ】
シェリーのそれとは直ぐに理解出来るが、風味としては余り濃く感じず、スパイシーさとタンニンが目立つ。しかし、酒精の強さと酸が程々まとまりを演出しているので喉越しは悪くは無い。アフターは長く、枝付きレーズンを丸ごと味わっている様な感じとタンニンへ落ち着く。

【総評】
苦さと甘みのバランスが微妙な所だが、他の要素のおかげで普代点は取れているウイスキーだと思う。多少飲み慣れると良い表情も出てくるが、酒精の強さが額面通りに感じるので若干飲み手を選ぶ。

軽井沢のシングル・モルトは他の国内メーカーより先駆けてリリースされているのは皆さんご存知のことでしょうが、もう1つ面白みに欠くと言うか、らしさを感じないと言うか、ん~・・、何て言ったら良いのか・・、どっちにしろ「これ!」っていう個性を余り感じない原酒の1つ。

シェリー樽って言うのを1つのキーワードにしているのは分かっているが、私個人としては、本物と言える様な昇華したシェリー物と出会って無いので、それもまた説得力が余り無い。

「美味しい?」と、聞かれれば「美味しいです!」とは言えるが、正直このクラスのものはゴロゴロ存在してるし「絶対軽井沢でなければならない」と、いう風にはならないでしょうね~。

ま、軽井沢に限らずですが、国産メーカーは、是非ワン・アンド・オンリーなウイスキーを目指して貰いたいものだ。

*今回でジャパニーズは一旦終了し、次回より本流のハイランド・モルトへ移行致します。

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Posted by ウイスキー at 02:31Comments(6)TrackBack(0)ジャパニーズ